- しっとりしなやかな髪になりたい
- ツヤのある髪に憧れる
- 柔らかい髪になりたい
このように、硬い髪の人は柔らかい髪質に憧れていることでしょう。
「髪が硬いからセットしてもすぐにくずれてしまう……」こんな悩みを解決させ、柔らかい髪になっていろんな髪型に挑戦したいと思いますよね。
そこで、硬い髪質の原因と改善方法5つを解説いたします。
この記事を最後までお読みいただくと、髪質を柔らかくするヘアケア術を知ることができます。
ぜひこの機会に覚えるようにしましょう。
自分の髪質はどのタイプ?
髪質は硬い髪と柔らかい髪だけではありません。これ以外も含めると4つのタイプに分けられます。
髪質の特徴を理解すれば、スタイリング・カラーリング・ヘアケアなど様々なところで役に立ちます。
なぜなら、これら髪のスタイリングは髪質によって仕上がりが異なってくるため、しっかり理解していれば失敗する確率が減少するからです。
なので、まずは下記のタイプからあなたの髪質がどれに当てはまるかをチェックしてみましょう。
次項からそれぞれのタイプの特徴を詳しく解説していくので、あなたに当てはまるタイプをみつけましょう。
①軟毛タイプ
軟毛は、髪の毛1本1本が細くて柔らかい特徴があります。
柔らかいためクセがつきやすく、パーマやスタイリングがやりやすいメリットがあります。
しかし、キューティクルが少ないためダメージに弱く傷みやすい、枝毛やパサつきになりやすいといったデメリットもあります。
また、メラニン色素も少ないので髪自体の色が薄くなりやすく、茶色っぽく見えることがあります。
②剛毛タイプ
剛毛タイプの特徴は、髪の毛1本1本が太くて丈夫なところです。キューティクルやたんぱく質も多いためハリ・ツヤ・コシのある髪に見えます。
外部からのダメージを受けにくく、色も黒くて健康的な髪にみえる点がメリットです。
しかし、剛毛というだけあって丈夫すぎるためパーマがかかりにくいところはデメリットです。
そのため、カラーリングやスタイリングに苦戦する人は少なくありません。
毛量が多い場合も剛毛タイプに含まれます。
③くせ毛タイプ
くせ毛タイプはパーマをかけなくてもウェーブしており、チリチリしてみえる特徴があります。
水分バランスが難しい髪質で、雨の日など湿気が多いとうねってしまう髪の毛に悩まされる人は少なくありません。
逆に乾燥しているときはパサパサして広がってしまうこともあります。
④直毛タイプ
直毛タイプは水分の影響を受けにくいため、雨の日でも乾燥している日でもまっすぐな髪をしている特徴があります。
毛穴からまっすぐに生えており、1本1本がしっかりしているのでツヤがあります。
そのためストレートスタイルがよく似合い、清楚でキレイなイメージをもたれやすいでしょう。
しかし、スタイリングで髪の動きを出しにくい点はデメリットといえます。
髪の構造を知ろう!
髪を柔らかくしたい人や、硬い髪質を改善したい人は髪の構造を理解することが重要です。
なぜならば、髪の構造を知れば硬い髪の原因が理解できるからです。
まずは下記に記載する髪の構造や名称を覚えましょう。
次に、上記3つの役割について詳しく解説していきます。
この解説を読めば、髪のしくみや硬くなる原因がわかるでしょう。
ツヤをだすキューティクル(毛表皮)
髪の毛は3層構造となっており、そのなかで1番外側にある硬いうろこ状の部分をキューティクル( 毛表皮 )と呼びます。
キューティクルはケラチンタンパク質でできており、厚みは約0.5~1.0μmほどです。1μmは1mmの1000分の1という非常に薄いつくりとなっています。
通常これが4枚~10枚重なって髪の内部を守る役割をしているため、美しい髪の維持には欠かせません。
なので、キューティクルがしっかりある髪は丈夫な髪といえます。
しかし、キューティクルの弱点は水分で、濡れると剥がれやすくなるのが欠点です。
髪の8割以上を占めるコルテックス(毛皮質)
3層構造の真ん中にはコルテックス(毛皮質)といわれるタンパク質の組織があります。
コルテックスは髪の断面で最も多く、約8割以上を占めています。
コルテックスは”マクロフィプリル”と”間充物質”でできており、約60%は間充物質です。
また、間充物はシスチンを含むマトリックスタンパクとシスチンを含まない非ケラチンタンパクの2種類の細胞に分かれています。
間充物質 はヘアカラーやパーマの薬剤が作用する場所なので、様々なスタイリングを楽しみたい方には知っておくべき部分となることは間違いありません。
髪の中心部分のメデュラ(毛髄質)
髪の中心部分にあるメデュラ(毛髄質)は鉛筆の芯のようにみえる組織です。
髪の太さと関係があり、太い髪には多く、細い髪には少ない特徴があります。
なので、髪が細い人や柔らかい人にはメデュラがないケースも珍しくはありません。
髪質が硬い原因は?
髪が硬い理由にはいくつかの原因があります。
これらのうち、あなたに該当する原因をみつけることは髪質改善に必要不可欠です。
まずは次にあげる原因をチェックしましょう。
あなたに当てはまる原因をみつけ、しっかり改善できるようにしましょう。
コルテックスの量が多くキューティクルが厚い
前章で解説したとおり、キューティクルとコルテックスの量が硬い髪の要因となっていることはご理解いただいていることでしょう。
外側のキューティクルが厚いと硬い髪質になり、内側のコルテックスの量が多いほど曲がりにくい丈夫な髪になります。
キューティクルとコルテックスが多いことは良いことですが、髪が柔らかくなりたい人はこれが原因のひとつであることを覚えておきましょう。
遺伝による影響
前項のコルテックスやキューティクルの量は遺伝によって引き継がれる確率は高いです。
もしも母親か父親の髪が太くて丈夫で、あなたもそうだとしたら遺伝による可能性は十分にあります。
遺伝が原因と聞くと「諦めるしかない」と思うかもしれません。
しかし諦めるにはまだ早いです。
次章で説明する改善方法で柔らかい髪になる可能性はあるので、諦めずに実践してみましょう。
生活習慣による影響
生活習慣の乱れが硬い髪質をつくってしまうケースも少なくありません。
なぜなら、髪をつくるタンパク質・亜鉛・ビタミンの栄養素をバランスよく摂取しないとパサついて硬い髪に見えてしまうからです。
やはり、しなやかでツヤのあるキレイな髪は、これらの栄養素をしっかり補っていることが多いです。
偏食など不規則な食生活に心当たりのある人は、まずは栄養バランスの見直しをするようにしましょう。
また、質のよい睡眠と睡眠時間も美しい髪をつくる上では重要です。
なぜなら、人は寝ている間に「成長ホルモン」が分泌され、細胞を修復させるからです。
そして、細胞がいちばん活発になる時間が22:00~深夜2:00までといわれています。つまり、この時間に質のよい睡眠をとることが大事と言えるわけです。
このように、食事と睡眠も健康な髪づくりに大事だということを覚えておきましょう。
髪質を柔らかくする5つの改善方法
柔らかい髪質にするために有効な改善方法を5つ紹介いたします。
どれも髪が硬くなる原因を考えての対応策ですので試す価値は十分です。
その改善方法は下記の5つです。
上記からあなたの原因に対応した方法をみつけ、改善のご参考にしてください。
①シャンプーを見直す
髪質を改善するにはシャンプーの見直しも重要なポイントです。
シャンプーには髪を柔らかくする成分が含まれている場合があります。
例えば、保湿成分であるグリセリンやコラーゲンを含むシャンプーを選べば、しっとり柔らかい髪質に近づくでしょう。
また、天然由来の植物オイルが含まれるものも柔軟作用が働くため柔らかい髪には有効的です。
植物オイルの代表成分にはホホバオイルやオリーブオイルなどがあります。
シャンプーについては下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
②トリートメントでケアをする
シャンプーのほかにもトリートメントを使用することで髪を柔らかくすることができます。
トリートメントは補修成分や保湿成分が含まれた商品を選ぶようにしましょう。
例えば下記の成分が含まれているものを選ぶとよいです。
成分名 | 説明 |
---|---|
ケラチン | ケラチンはタンパク質のこと。髪の毛の80~90%はタンパク質でできているため補修には欠かせない成分。 |
加水分解PPT | PPTは簡単にいうとタンパク質を分解したもの。補修効果をもつため髪には必要な成分。 |
アミノ酸 | ケラチンはアミノ酸からできているため髪には欠かせない成分。代表的なものはグルタミン酸やメチルアラニンなど。 |
シャンプーと併用して使用すれば相乗効果が働き、より柔らかい髪に近づけることができるでしょう。
③髪のダメージを減らす
日頃からパーマやヘアカラーにより髪にダメージを与えているようなら見直すことをオススメします。
髪のダメージはパサつきの原因となり、ゴワついた硬い髪になる可能性があります。
紫外線によるダメージも代表的な原因となっているで気をつけてください。
どうしてもパーマやヘアカラーをやりたい人は、シャンプーやトリートメントで補修するようにすると良いです。
④髪の乾かし方を見直す
ドライヤーの乾かし方は、キューティクルやタンパク質の維持に影響がでるためとても大切です。この章で乾かし方をしっかり理解しましょう。
まず、髪が濡れた状態だとタンパク質が逃げやすいため自然乾燥は絶対にNG。
次に、ドライヤーの熱はキューティクルを閉じ込める役割があるので乾かし方は重要です。
特にドライヤーを当てる時間には要注意です。同じ個所に熱を当てすぎても髪が傷んでしまうからです。
コツは乾きにくい髪の根本に風を当て、吹き出し口は髪先に向けるようにします。そうすれば短時間で効率的に乾かすことができますよ。
また、”ドライヤーの温度”と”髪から離す距離”もダメージ対策には重要です。
市販のドライヤーの平均温度は100~120度のものが多いので、髪と吹き出し口を10cmほど離すくらいが適正温度を保てるといわれています。
仕上げの冷風は、髪にキューティクルを閉じ込めやすくするので忘れずに行いましょう。
⑤美容院で縮毛矯正を受ける
美容院の縮毛強制は特にくせ毛で剛毛の人に向いています。
くせ毛は乾燥するとパサつき広がってしまいます。そのため、さらさらのストレートヘアになる縮毛強制は有効な手段といえます。
デメリットは、薬剤をあてた箇所しか効果がでないため、新たに伸びてきた髪は元の髪質の状態になる点です。
そのため、定期的にかけ続けるのはコストや労力的にも負担が大きいと言えるでしょう。
髪質を柔らかくするための疑問を解決!
ここで、髪を柔らかくしたい人からよくある質問に回答いたします。
質問は下記をご覧ください。
回答は次項をお読みください。
髪を柔らかくする方法は男女共通?
男性と女性では髪質が違うイメージがあるため、髪を柔らかくする方法は異なると思っている人は多いことでしょう。
しかし、髪の構造は男女ともに同じなので改善方法も共通です。
したがって、男女ともに硬い髪で悩んでいる人は前章で解説した5つの方法を試すとよいでしょう。
まずは自分でも簡単にできる「シャンプー選び」、「髪の乾かし方」、「ダメージ対策」から実施することをオススメします。
シャンプーだけで柔らかくなる?
硬い髪といっても人によって程度が異なるため、シャンプーだけで髪が柔らかくなるとは断言できません。
しかし、シャンプーを変えることで髪質が改善しやすくなることは確かです。
では、そこで気になるのはシャンプーの種類ですよね。
まず答えとしてはアミノ酸系のシャンプーを選びましょう。なぜなら、アミノ酸系シャンプーは洗浄力がマイルドなので髪にやさしく、且つしっかり汚れを洗い流せるからです。
保湿成分や補修成分も含まれていることが多いためかなりオススメです。
さらに、よいシャンプーを使いたい人はPPT系を選ぶようにしましょう。
PPTとはポリペプチドのことで、アミノ酸が連なったものと考えてください。
つまり、簡単にいうとアミノ酸系シャンプーより補修力や保湿力が優れているといえます。
しかし、PPTシャンプーには以下のデメリットがあります。
- 市販ではなかなか見つからない
- 価格が高い
- 泡立ちが悪い
ですが、補修力・保湿力はほかのシャンプーと比べても数倍高いところがメリットですので、本当に効果的に改善したい人は一度試してみてはいかがでしょうか。
正しいヘアケアで髪質を柔らかく改善しましょう
これまでの解説を簡潔にまとめます。
硬い髪質に悩む人は多いですが、まずはそうなる原因があることを理解しましょう。
そして、あなたの髪が硬い原因をしっかり突き止め、正しいヘアケアで柔らかい髪質へ改善させることが大切です。
オススメの改善方法は、以下の3つ。
- シャンプーやトリートメントを見直す
- 髪へのダメージを減らす
- 髪の乾かし方を見直す
これら3つは自宅で簡単にできる方法なので、すぐにでも実践することができますよね。
正しいヘアケア術で硬い髪質を柔らかい髪へ改善させ、悩みのない髪を目指しましょう。